ネギ用チェーンポットと育苗箱
自分がお世話になっているところではネギをチェーンポットという蜂の巣のように六角形で穴がたくさんある紙のポットで20-30cm程度に育苗をして植え付けを実施いたします。
下の写真はちょうど育苗箱にそのチェーンポットがのっているところです。少し見づらいかもしれませんが、わかりますでしょうか(^^;
チェーンポットは拡げるとじゃばら状になりちょうど40cm×90cmくらいの長方形で深さは3cm程度の育苗箱に収まるようになっており、その網目状のところに培土とネギを入れて育てます。
下は育苗ハウスでのネギの様子です。
育苗箱です。
こちらはじゃばら状のチェーンポットの端を地面に固定して、引っ張っているところです。じゃばらが解けて一列に育苗したネギが地面に置かれていきます。
ちなみにこれは手作業でやった時の写真です。
ネギ栽培の畝とは
定植の際は、まず育苗箱のネギを高すぎる場合はまず20cm程度に剪定鋏を使ってカットして、それから必要数量もって管理機で作った畝と溝のところに行きます。
(定植前のネギの高さが高すぎると土に活着する前に倒れてしまうリスクがあるからです。切ったネギは万能ねぎとして使えます。)
うちでは、その際、一輪車に育苗箱を乗せやすいようにアタッチメントを装着して運びます。こうすることで一回で4箱運べます。ちなみに50mくらいの畝で大体5箱使います。
この育苗したネギを下の写真のどの辺りに植えると思いますか?
答えは畝ではなく溝の底の部分です。
ネギは成長に合わせて土を少しづつ被せながら育てていきますので溝の底で始めは育てるのです。成長とともに上の写真で山になっている畝の部分を崩して溝に入れていきます。この作業を土寄せと言います。
土寄せをする事によりネギの日に当たらない部分が白く成長していくのですが、深い位置からその作業を始める事により白い部分を長くする事が出来ます。溝から始めずに平らな部分で始めると畝を相当高くしないとダメになります。また畝の上に定植すると土寄せすらままなりません。
そんなアホな事する人、、、
います。
する人。
ハイ私です。(家庭菜園で)
開き直るつもりはありませんが農業の素人なんて、そんなもんです!毎日学びです。当たり前ですが農家の常識は素人の常識ではありません。って偉そうに言う事ではありませんが。。。
ちなみに畝と畝の間の幅は90㎝とっております。
(下の写真は畝の頂点から溝までの45cmを測っております)
畝を高くしていく際にこれくらい幅が無いと畝を高く出来ないからです。ここもしっかりとメジャーで測ってから紐で畑の端から端まで直線でひっぱり、それに沿って管理機で耕します。
管理機を私はまだ使わせてもらえませんので、管理機での耕作が完了した後の植え付け作業から実施いたします。下の写真が上とは違う隣の畑ですがしっかりと管理機で往復した後の畝の状態です。
ネギの定植作業をひっぱりくんで
さて、やっとそこで登場するのが冒頭でも少し写っておりますが本日の主役、
ひっぱりくんです!
この美しいシルエット!!赤身を帯びたその肢体はまるで畑のフェラーリ。。。
オーダーメイド感、半端ないです!
そしてなんと、このひっぱりくん、ひっぱるだけで自動でネギを植える溝を掘り(軽く)、土をかぶせてくれるのです。
ネギを育苗するチェーンポット、育苗箱、播種用のポットシーダー等(他にもあります。確か5点セットとか)、全部セットで使うのですね。
使い方はひっぱりくんに育苗箱を乗せて設置。チェーンポットの端っこを少しひっぱってひも状になった先の部分を下のように割りばしなどで先ほどの畑の溝の部分の地面に差し込んで固定して、後はひっぱるだけ。
チェーン上になっているので少しづつチェーンポットが剥がれながらひっぱりくんにより作られた線上の溝に入っていきます。そして、ひっぱりくんに同じく付いているフィンみたいなもので土寄せも自動でおこなわれていきます。
結構重くて大変ですが見てのとおり綺麗に定植出来ます!
土が固いところなどで引っかかったりして全てを綺麗に定植出来るわけではないですが、それでも手でやるのと比べると雲泥の差です。これを考えた人って素晴らしいですね!
ネギの定植作業を手でやると
ちなみに手でやると下記の畝一本、直線50m程度を二人でやって1時間弱かかります。実際手でもひっぱりくんを借りてない時にやりました。
手でやる場合は育苗箱を一人がひっぱり、少しづつネギを地面に置いていき、その後、手でネギを立てながら土を被せていく作業です。ネギが欠損している場所もネギを足して埋めながらなので更に時間がかかります。
同日は晴れて土も乾いており、覆土は比較的楽でしたが、ひっぱりくんが恋しくなりました。
手でやるより明らかにひっぱりくんを使った方が作業も楽だし、時間もかからないです。
手作業でやった後、バテバテでした。植え付けを完了した6本の畝を見ながらしばし、ボーっとしちゃいました。
ただ農業器具や機械ってどうしても需要が少ないのか、オーダーメイドや受注生産みたいな機械が多く高くなりがちですね。栽培面積と相談して効率を重視するかコストを重視するかで検討が必要かと思いました。ちなみにうちは定植の時にレンタルしたのですが、手作業とも併用しております。
農機具や資材の命名はダサい?ひっぱりくん??
ところで最後に、、、
農業器具や機械ってどうしてこう名前がセンス無いんだろうと思う今日この頃です。(文句ではありません。)
わかりやすくていいのですが、もう少しこうなんか買いたくなるような名前を付けたりすれば良いのにと思います。良くも悪くもマーケティングという発想が無いんでしょうね。
個人的にはそこらへんが販売する青果含めて日本の農業のkeyのような気がしております。
ではでは
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